防災訓練は、従業員の安全管理に欠かせません。災害時の安全を確保するためには、派遣社員も防災訓練の対象に含めることが望ましいでしょう。
この記事では、防災訓練の法的な位置づけや訓練の種類、実施の流れを解説します。派遣元企業との役割分担など、派遣先企業が確認すべきポイントを押さえ、災害時に安全が確保できる体制を整えましょう。
目次
1.防災訓練とは
防災訓練は、火災や地震などの災害を想定し、避難や初期消火、連絡の手順を実践形式で行う取り組みを指します。動線や役割を確認し、防災計画の不備を洗い出すことが目的です。
ここでは、派遣先企業で防災訓練を行う必要性や意義を解説します。

派遣先企業の防災訓練は義務?
防災訓練は、派遣元企業か派遣先企業かに関わらず、一定規模以上の防火対象物であれば、消防法に基づき消防計画に沿った訓練の実施が求められています。
派遣先企業における防災訓練の必要性
派遣先企業で防災訓練が必要な理由は、派遣社員を含めた全従業員に対する安全配慮義務を果たすためでもあります。
関連記事:派遣先企業は安全配慮義務を負うのか?法律や違反ケースをわかりやすく解説
派遣社員の雇用主は派遣元企業であり、派遣社員に対する責任の多くは派遣元企業が負います。一方、労働基準法第33条の「災害等による臨時の時間外労働・休日労働」については派遣元企業ではなく派遣先企業が使用者として判断することになります。派遣社員の安全衛生の確保については派遣元企業と派遣先企業の双方に責任がありますが、実際の職場環境における安全確保や災害時対応においては派遣先企業が中心的な役割を担います。
派遣社員は派遣先企業の指揮命令のもとで勤務しており、災害時には派遣先の建物や設備、避難ルールに沿って行動することになります。そのため、派遣先企業は、避難経路や集合場所、非常時の連絡方法などを派遣社員にも周知し、必要な対応を取れるようにしておくことが必要です。
実際に災害が発生した際、派遣先企業が派遣社員の安全を確保するためにも防災訓練の対象に派遣社員を含めることは、安全配慮の観点から重要です。


