

企業は労働者の安全と健康に配慮する「安全配慮義務」を負っていますが、派遣社員が働く職場ではこの義務がどのように適用されるのか、疑問を持つ方も多いでしょう。派遣先企業では、意図せずに安全配慮義務や労働者派遣法などの法律に違反してしまうケースもあります。
本記事では、派遣先企業が負う安全配慮義務の内容や、実際に問題となりうる違反事例について、わかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 派遣先企業が派遣社員に対して負う「安全配慮義務」の内容や法的な位置づけ
- 派遣先企業が安全配慮義務違反と認定される代表的なケースと、その具体例
- 安全配慮義務を怠った場合に生じうる損害賠償請求や行政指導など、企業側のリスクと対策ポイント
目次
- 安全配慮義務とは
- 派遣社員の安全配慮義務の扱い
- 派遣元企業
- 派遣先企業
- 安全配慮義務として派遣先企業が行うべきこと
- 危険性や有害性の調査
- 安全と健康を確保するための措置
- 安全と衛生を確保するための指導や教育
- メンタルヘルスケア
- 派遣先企業が違反として扱われるケース
- 適切な就業環境が整備されていない
- 産業医や衛生管理者を選任していない
- 安全配慮義務を怠った場合のリスク
- 損害賠償請求
- 労働基準監督署からの是正勧告
- 事業者による熱中症対策が義務化
- まとめ
1.安全配慮義務とは
安全配慮義務とは、労働者が安全かつ衛生的な職場環境で、心身ともに健康に働けるように、使用者(会社側)が配慮すべき義務のことを指します。 この義務については労働契約法第5条に定められており、労働契約に基づいて雇用主が労働者に対して負う法的責任のひとつです。
使用者は、労働者が働く場所や設備・器具などが安全で衛生的であるよう管理する責任を負います。 もし安全配慮義務を怠った結果として、労働者がケガをしたり病気になった場合、使用者には損害賠償などの民事責任が生じる可能性があります。
