経理は専門性が高く、実務経験者が優遇されることの多い職種です。しかし、転職前に適切な準備をしておけば、未経験からでも経理事務を目指すことは十分に可能です。
今回は、経理事務が未経験には難しいと言われる理由と、転職を成功させるために必要なスキル・資格、求人の探し方について解説します。
目次
- 1. 経理事務が「未経験には難しい」と言われる理由
- 2. 未経験から経理事務を目指すために必要なスキル・資格
- 3. 未経験から経理事務で活躍するための転職活動のポイント
- 4. 未経験から経理事務への転職を目指すなら
- 5. まとめ
1.経理事務が「未経験には難しい」と言われる理由
経理事務の転職は、どのような点が「難しい」と言われるのか、具体的な理由を整理していきましょう。

専門性の高い会計知識が必要となる
経理事務の業務範囲は非常に幅広く、日次・月次・年次のそれぞれの段階で異なる専門知識が必要です。日次業務では現金・預金の動きの確認や伝票作成、会計ソフトへの入力を行います。月次業務では給与計算や月次決算、年次業務では決算業務・税務申告・年末調整まで対応しなければなりません。
これらを一通り理解するには相当な時間がかかるため、「専門的すぎて取り掛かりにくい」と感じられやすいのが現状です。
決算業務の全体像を把握するには最低でも1年の実務経験が必要
経理の業務は、1年間を通じてはじめて全体像が見えてきます。決算書の作成までの一連の流れを把握するには、実際に1年間の業務サイクルを経験することが欠かせません。
特に年次業務は1年に1度しか生じないため、未経験者はどうしても経験値の面で不利な状況に置かれます。「実務経験なしでは即戦力になれない」と見なされやすいのは、この業務サイクルの特性が大きく影響しています。
高い正確性が求められる
経理は管理部門であるため、処理の正確性が特に重視されます。計算のミスや入力のずれは、企業全体の会計データに影響を及ぼすため、細部にまで注意を払う姿勢が不可欠です。
経理経験者と比較した場合、未経験者はミスの可能性が高いと判断されやすく、選考において不利に働くことがあります。正確に作業を進める習慣がある方は、その点を積極的にアピールすることが重要です。
PC・ITスキルの適性が問われる
経理部門の業務では、PCの使用が必須です。会計ソフトによる仕訳の入力はもちろん、資料の作成にはMicrosoft Excelがほぼ必須です。近年は電子帳簿保存法の施行もあり、経理業界のIT化は年々加速しています。
未経験者の場合、PC・IT・システムへの適性を採用担当者が判断しにくいため、採用リスクが高いと見なされやすい傾向があります。基本的なPC操作に慣れていることを示す資格や実績があると、採用担当者の印象は大きく変わります。
求人倍率が低く、即戦力が優遇される場合が多い
令和6年4月における「事務従事者」の有効求人倍率は0.42倍で、同月の職業全体(1.26倍)を大きく下回っています。経理の中途採用の多くは、即戦力となる実務経験者を優先して採用する傾向があります。
未経験者は実務経験者と同じ土俵で比較されることになるため、競争が厳しくなりやすい状況です。だからこそ、準備と戦略が欠かせません。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年4月分)について」


