【2026年法改正】年収の壁「178万円」引き上げはいつから?派遣先企業が備えるべき対策と注意点

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【2026年法改正】年収の壁「178万円」引き上げはいつから?派遣先企業が備えるべき対策と注意点【2026年法改正】年収の壁「178万円」引き上げはいつから?派遣先企業が備えるべき対策と注意点

2026年度税制改正により、給与収入のみの場合、所得税がかからない年収の目安は、2026年分・2027年分について178万円へ引き上げられました。

社会保険についても見直しが予定されており、いわゆる「 106万円の壁」にあたる月額賃金8.8万円以上の要件は、2026年10月に撤廃される予定です。一方で、社会保険の「130万円の壁」は継続するため、企業には複雑な労務管理の対応が求められます。

この記事では、制度改正の適用時期や変更内容を整理したうえで、押さえておきたい労務管理上の注意点を、派遣先企業の人事担当者向けに解説します。

この記事で分かること
・年収の壁の種類と改正時期
・税金・社会保険に関する年収の壁の変更点
・年収の壁に関する法改正で、派遣先企業の人事担当者が押さえたい注意点

目次

  1. 年収の壁はいつから変わる?
  2. そもそも年収の壁とは
  3. 税金に関する年収の壁は2026年どう変わる?
    • 136万円の壁
    • 159万円の壁
    • 169万円の壁
    • 178万円の壁
  4. 社会保険に関する年収の壁は2026年どう変わる?
    • 106万円の壁
    • 130万円の壁
  5. 派遣先企業の人事担当者が押さえたい注意点
    • 派遣社員の就業調整に備えて勤務時間を把握する
    • 派遣元企業と連携し、制度改正後の対応方針を確認する
  6. まとめ

1.年収の壁はいつから変わる?

2025年・2026年の法改正により、年収の壁は大きく変わります。改正内容と時期を表にまとめました。

年収の壁はいつから変わる?
年収の目安 種類 改正の内容・時期
103万円 所得税 2025年分から見直し
106万円 社会保険(短時間労働者) 2026年10月をめどに撤廃予定
110万円・119万円 住民税(非課税ライン) 2026年分までは110万円
2027年分から119万円
※自治体により異なる
123万円・136万円 配偶者控除・扶養控除の対象となる家族の収入基準 2025年分は123万円
2026年分・2027年分は136万円
130万円 社会保険(扶養) 変更なし
150万円・159万円 特定親族特別控除(満額) 2025年分は150万円
2026年分・2027年分は159万円
160万円・169万円 配偶者特別控除(満額) 2025年分は160万円
2026年分・2027年分は169万円
160万円・178万円 所得税(本人の非課税ライン) 2025年分は160万円
2026年分・2027年分は178万円
188万円・197万円 特定親族特別控除(段階的減少の上限) 2025年分は188万円
2026年分・2027年分は197万円

年収の壁は、種類ごとに改正の有無や時期が異なります。それぞれの改正内容・時期を正確に把握しましょう。

2.そもそも年収の壁とは

年収の壁とは、税金や社会保険料の負担が発生する収入額の基準です。 「税制の壁(所得税・住民税)」と「社会保険の壁(健康保険・厚生年金)」の2種類に分けられます。 収入が年収の壁を超えると税金や社会保険料の負担が生じ、一時的に手取りが減る原因となります。

近年、年収の壁は法改正による見直しや撤廃が続いています。 年収の壁が改正されると、労働日数や時間を変えたい派遣社員も出てくるため、派遣先企業の人員計画にも影響するでしょう。 適切に対応するには、年収の壁の改正内容や時期の把握が欠かせません。

3.税金に関する年収の壁は2026年どう変わる?

年収の壁は種類が多く、一度にすべてを押さえるのは困難です。 まずは税金に関する年収の壁が2026年以降にどう変わるのか、種類ごとに変更点を解説します。

136万円の壁

136万円の壁は、配偶者控除や扶養控除の適用対象となる給与収入の基準です。 配偶者や扶養親族の収入が給与のみの場合、年収が136万円以下であれば、控除の対象となります。

配偶者控除や扶養控除が受けられる給与収入は、2025年は123万円が上限でしたが、2026年・2027年は136万円に変更されます。

159万円の壁

159万円の壁は、特定親族特別控除を満額受けられる給与収入の基準です。特定親族特別控除は、次のすべてを満たす場合に満額である63万円の控除が受けられます。

  1. 特定親族(19歳以上23歳未満の親族、ただし配偶者を除く)がいる
  2. 特定親族の年収が給与収入のみで136万円超159万円以下
  3. 所得者本人の合計所得金額が900万円以下

2026年は、満額の控除を受けられる特定親族の給与収入の上限が、150万円から159万円に引き上げられます。

169万円の壁

169万円の壁は、配偶者特別控除が満額受けられる給与収入の上限です。配偶者特別控除とは、配偶者の所得が一定額を超えるごとに額が減少する控除です。

配偶者の合計所得金額が90万円超95万円以下、給与収入換算で164万円超169万円以下で、所得者本人の合計所得金額が900万円以下の場合、満額38万円の控除が受けられます。 配偶者特別控除が満額受けられる給与水準は、2025年は160万円でしたが、2026年・2027年は169万円へ引き上げられます。

なお、169万円の壁は配偶者の年収に関する基準です。所得者本人の所得基準ではないため注意しましょう。

178万円の壁

178万円の壁は、所得者本人に所得税がかからない給与収入の基準です。2025年は160万円でしたが、2026年は178万円に引き上げられます。

178万円は、基礎控除の最大額104万円(本則62万円+特例42万円)と、給与所得控除の最低保障額74万円(本則69万円+特例5万円)の合計額です。

178万円への改正は、2026年11月までの毎月の給与には影響しません。2026年12月の年末調整で、引き上げ後の控除額に基づいて1年分の税額を精算して反映されます。

4.社会保険に関する年収の壁は2026年どう変わる?

社会保険に関する壁も、2026年に法改正が予定されています。特に106万円の壁の撤廃が重要です。

106万円の壁

106万円の壁は、短時間労働者が社会保険に加入する要件に関する基準です。 厚生年金保険の被保険者数51人以上の企業に勤める短時間労働者の場合、次のすべてを満たせば社会保険の被保険者になります。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 月額賃金8.8万円以上(年収換算で約106万円)
  • 2か月を超える雇用見込みがある
  • 学生ではない

要件のうち「月額賃金8.8万円以上」の要件が、2026年10月に撤廃される予定です。 改正後は月額賃金に関係なく、他の要件を満たせば社会保険に加入させる必要があります。

130万円の壁

130万円の壁は、家族が社会保険の扶養に入れるかを決める収入基準です。 社会保険の被扶養者になるには、扶養に入る家族の年収が130万円未満であることが一つの要件になっています。 なお、19歳以上23歳未満の家族は150万円未満、60歳以上または一定の障害がある家族は180万円未満が収入基準です。

130万円の壁に改正はありません。 ただし、106万円の壁の撤廃により社会保険に加入する場合は、収入が130万円未満でも家族の扶養には入れないため注意しましょう。

5.派遣先企業の人事担当者が押さえたい注意点

年収の壁に関する法改正は、派遣社員の就業調整だけでなく、人員配置やシフト調整、勤怠管理、 派遣元企業との情報共有などさまざまな実務に影響があります。 派遣先企業の人事担当者として押さえたい注意点を2つ解説します。

派遣社員の就業調整に備えて勤務時間を把握する

年収の壁が改正されると、勤務日数や就業時間を増やしたいと考える派遣社員が出てくると想定されます。 派遣社員の勤怠は派遣先企業に管理責任があるため、始業・終業時刻や実労働時間を正確に把握しなければなりません。

業務量や就業日数を見直した結果、残業やシフト変更が発生する場合、労働条件の変更が必要になるケースもあります。 派遣元企業と情報共有し、調整を進めましょう。

派遣元企業と連携し、制度改正後の対応方針を確認する

社会保険の加入手続きは派遣元企業が行うものの、派遣先企業も加入状況を把握する必要があります。 要件を満たしているのに未加入だったり、契約期間や所定労働時間を変更した結果、新たに加入が必要だったりする派遣社員がいる場合は、派遣元企業へ確認しましょう。

派遣社員の労働条件が変わらなくても、106万円の壁が撤廃されると社会保険への加入が必要になる可能性もあります。 改正後に慌てないよう、派遣元企業と連携し、スムーズに対応できる準備を進めましょう。

6. まとめ

年収の壁は、種類によって法改正の有無や内容、時期が異なります。適切に対応するには、早めの準備が重要です。

派遣先企業の人事担当者は、それぞれの壁の改正内容を押さえ、派遣社員の適切な勤怠管理と派遣元企業との連携強化を進めましょう。

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