

時間経過で記憶が減少するメカニズムをあらわした「エビングハウスの忘却曲線」。人の記憶力には限界があり、一度記憶した内容も時間が経つと忘れてしまいます。エビングハウスの忘却曲線は「忘れやすさ」に着目しつつ、このメカニズムを理解し適切なタイミングで復習すれば効率よく学習できることも示しています。
この記事では「エビングハウスの忘却曲線」を取り上げ、復習の最適な時期や忘却を防ぐテクニックとビジネスでの活用方法についてわかりやすく解説します。
目次
- エビングハウスの忘却曲線とは
- エビングハウスの忘却曲線の「節約率」
- 復習の最適な時期
- 忘却を防ぐための復習テクニック
- すぐに復習する
- アウトプットを繰り返す
- 興味・関心を持つ
- 苦手な分野から優先的に復習する
- ストーリー化する
- エビングハウスの忘却曲線をビジネスで活用する方法
- 「忘れる」ことを前提に研修プログラムを設計する
- 忘却曲線を活用する範囲を見極める
- 派遣社員の教育・研修時に意識すべきポイント
- 事前アンケートを実施する
- インタラクティブな講義形式を取り入れる
- アウトプットの機会を設ける
- 日報を書いて毎日の業務を振り返る
- フォローアップ研修の実施
- まとめ
1.エビングハウスの忘却曲線とは
エビングハウスの忘却曲線とは、学習後の時間経過に伴う記憶の変化を表した曲線をいいます。人間が「忘れる」ことに着目したメカニズムで、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが提唱しました。
人は一度学習した内容を覚えておくことができず、時間の経過とともに記憶が薄れていきます。一方で、時間経過によって忘れてしまっても、復習を繰り返すことで効率的に記憶できるといいます。エビングハウスの忘却曲線は、一度記憶した内容を再び覚えなおすときに、記憶の時間を「節約」できることを示しています。
