

派遣社員が派遣先で働く際、多くの企業では事前に職場見学を実施しています。「職場見学」以外にも「顔合わせ」や「面談」など呼び方は企業によってさまざまですが、事前に会って話すことで業務内容やスキルの確認を行い、ミスマッチを防ぐことが主な目的です。
このように職場見学には多くのメリットがありますが、実施する際には労働者派遣法の規定に注意しなければいけません。特に、禁止されている質問をしたり、面接であると誤解されるような発言をしたりしないように注意が必要です。
この記事では、派遣社員の職場見学について、派遣先企業の人事担当者がおさえておくべき事項を解説します。
目次
- 職場見学とは
- 職場見学を実施する目的
- 職場見学と面接・選考の違い
- 職場見学の進め方
- 依頼する業務内容・その他業務に関連する項目の説明
- オフィス内の見学
- 質疑応答
- 労働者派遣法が禁止する「特定行為」とは
- 履歴書の提出要請
- 面接の要請・実施
- 筆記試験・適性検査の実施
- 年齢・性別の限定
- 派遣社員の指名
- 職場見学でNGな質問・発言とは
- 個人情報に関する質問
- 業務の遂行能力に関係ない質問
- 決定権があると誤解される発言
- 職場見学を実施するときの注意点
- まとめ
1.職場見学とは
職場見学とは、派遣社員が実際に派遣先の企業を訪れて、業務内容や働く環境を事前に確認するための機会です。通常、職場見学は派遣会社の担当者が派遣社員に提案し、本人が希望すれば実施されます。
見学は一般的に、派遣会社の担当者が派遣社員に同行し、派遣先企業の担当者も交えて行われます。ただし、派遣社員の希望があれば、派遣会社の担当者が同行せずに、派遣先企業の担当者と派遣社員の2人だけで行うことも可能です。
なお、就業ポストが1人の場合、1回につき1人の派遣スタッフに限られています。そのため、1回につき複数人の訪問を受けることはできません。
