派遣社員の働く意欲を高める社内コミュニケーションの方法とは

人材派遣の実践
派遣社員の働く意欲を高める社内コミュニケーションの方法とは派遣社員の働く意欲を高める社内コミュニケーションの方法とは

派遣社員は誰しも、新たに働く派遣先の企業で上手くコミュニケーションを取れるのか不安を抱えています。
派遣社員という立場ゆえに、コミュニケーションで悩むことが多いのです。
派遣社員が新しい職場に早く馴染んで意欲高く働いてもらうためには、受け入れ側のコミュニケーションが重要です。

この記事では、派遣社員の働く意欲を高める社内コミュニケーションの方法について紹介します。
受け入れ前から受け入れ後の各段階における取り組みや、人事担当者や現場社員といった担当者ごとの取り組みのポイントも解説します。

社内コミュニケーションの方法を知ることで、派遣社員に安心して長く働いてもらえる環境を整えられます。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:押さえておきたい人材派遣のポイント【依頼~受け入れ編】

目次

  1. 受け入れスケジュールごとの社内コミュニケーション
    • 受け入れ準備までの社内コミュニケーション
    • 受け入れ当日の社内コミュニケーション
    • 受け入れから1週間の社内コミュニケーション
    • 受け入れから1か月以降も継続的なコミュニケーションを
  2. 人事担当者によるコミュニケーションのポイント
    • 派遣社員が安心して働ける環境
    • 業務指示や相談窓口を明確にする
    • 業務内容の確認と各種サポート
  3. 現場社員のコミュニケーションの取り方
    • ①自社の社員と同様に接する
    • ②定期的に話す場を設ける
    • ③業務時間外のイベント
  4. まとめ

1.受け入れスケジュールごとの社内コミュニケーション

派遣社員がモチベーション高く働けるかどうかは、受け入れ準備の段階から影響します。

また、受け入れ当日や受け入れ後の各段階に応じた、適切な社内コミュニケーションの取り組み方も紹介します。しっかりとスケジュールを立て、万全の体制で派遣社員を受け入れましょう。

派遣社員とは

受け入れ準備までの社内コミュニケーション

受け入れ前日までに、派遣社員の受け入れに関する情報を社内の関連部署へ周知します。具体的には、派遣社員の出勤日時や業務内容、契約期間などです。

周知されていないと、現場で適切な準備が行えません。派遣社員は出社初日から業務をしづらくなり、会社に対し不安を覚えてしまうでしょう。

まずはしっかりと関連部署へ情報を共有することが大切です。派遣社員に早く慣れてもらうためにも、職場のメンバーから積極的にコミュニケーションを取ってもらうようにしましょう。

また、派遣社員に具体的な業務の指示を出したり、相談の窓口になる責任者もあらかじめ決めておきます。責任者が決まったら、職場のメンバーに周知して業務中でもスムーズにコミュニケーションが取れるよう、体制を整えておきましょう。

受け入れ当日の社内コミュニケーション

新たに働く派遣先の企業で上手くコミュニケーションを取れるのかといった不安は、誰しも抱えています。

まずは職場に対して良い印象が得られるように、初日に必要な項目を漏れなく案内しましょう。具体的な案内事項は以下のとおりです。

  • トイレや休憩室といった社内施設
  • 電話やコピー機などの設備と使用方法
  • 勤怠の仕方や社内ルールなどの情報
  • 実際の業務内容

また、派遣先の責任者、指揮命令者、所属部署の社員など業務に関わる社員についても紹介しましょう。挨拶することでお互いを認知でき、その後のコミュニケーションが図りやすくなります。

受け入れから1週間の社内コミュニケーション

「上司にいつ話しかけていいのか」「メールか直接、どちらで聞くべきか」「同じことをまた聞いても良いのか」といった、コミュニケーションの悩みが出てきやすい時期です。 休憩時間は職場のメンバーと派遣社員が一緒に取り、コミュニケーションを図りやすいようにしましょう。

また作業終了や退勤のタイミングでも、積極的に声をかけます。その際にお礼や労いの言葉をかけるようにしましょう。声をかけられた本人は安心し、アドバイスやフォローを求めやすくなります。

受け入れから1か月以降も継続的なコミュニケーションを

一通りの業務を覚えたものの、不明点が残っている部分もあります。
「気になる社員の行動を注意していいのか」「提案や意見をどこまで伝えていいのか」といった悩みがでてくる時期なのです。

派遣社員の不明点や悩みを解消できるように、継続的にコミュニケーションを図りましょう。本人から相談してもらいやすい雰囲気や環境を整えることが大切です。

2.人事担当者によるコミュニケーションのポイント

派遣社員が早期に定着し、モチベーション高く働いてもらうために、人事担当者として必要なコミュニケーションのポイントを紹介します。

派遣社員が問題を抱えることなく安心して働けているのか、スムーズに働けるように各種サポートはきちんとされているのかといった点を意識しましょう。人事担当者ならではのコミュニケーションの方法を以下に解説します。

派遣社員が安心して働ける環境

受け入れ企業の人事担当者は、所属部署の上司とコミュニケーションを取りながら、派遣社員が安心して働ける環境かどうかを確認しましょう。

業務についても、進捗状況や適応状況を把握し、派遣社員の相談しやすい環境を整えておくことが重要です。

業務指示や相談窓口を明確にする

業務の指示を出す人や、相談の窓口になる人が誰なのかを派遣社員に周知しておきましょう。「誰に」「何を」相談できるのか明確にすることで、スムーズに業務に取り組めます。

業務内容の確認と各種サポート

契約内容と実際の業務内容に齟齬がないか、定期的に確認しましょう。また、依頼する業務を遂行できるように、スキル向上やナレッジ習得のサポートを行うことも大切です。

さらに派遣会社から現場へのフィードバック、現場からの派遣会社を通じた派遣社員へのフィードバックを実施することで、現場と派遣社員の信頼関係が深まります。

3.現場社員のコミュニケーションの取り方

現場社員のコミュニケーションの取り方について解説します。一緒に働く現場社員のコミュニケーションの取り方次第で、派遣社員のモチベーションは変わってきます。

適切にコミュニケーションを取ることで、派遣社員は会社に対する帰属意識が高まり、モチベーション高く業務に取り組めるようになります。
派遣社員に対する現場社員の過不足ないコミュニケーションの取り方を3つご紹介します。

①自社の社員と同様に接する

正社員と派遣社員で話す言葉を変えないようにしましょう。話しかけるときは「派遣さん」といった呼び方ではなく、個人名で呼びます。不安や孤立感を感じさせないよう心掛けることや派遣社員からの意見も正社員と同じように扱い、区別しないことが重要です。

②定期的に話す場を設ける

業務の進捗状況や適応状況を把握するために、定期的に面談を設けましょう。
定期的に会話の場を設けることで、派遣社員にとっても悩みや疑問を相談しやすくなります。

③業務時間外のイベント

業務時間外にイベントがある場合、挨拶や軽い会話などをしてコミュニケーションを図りましょう。 業務とは違った場面でコミュニケーションを取ることで、派遣社員と打ち解けやすくなります。
しかし、何気ない会話をする際にも無理強いはせず、本人の意思を尊重する姿勢が大切です。

4.まとめ

派遣社員の早期定着やモチベーションアップには、受け入れ側のコミュニケーションが重要です。受け入れ前から社内周知を行い、受け入れ後も継続してコミュニケーションを取りましょう。スムーズなコミュニケーションは社内の風通しを良くし、派遣社員にとって安心して働ける環境につながります。

そして、人事担当者のサポートや社員と区別しないコミュニケーションが、派遣社員の働く意欲を高めます。社内コミュニケーションの活性化は、派遣社員の離職を防止するだけではなく、派遣社員がスキル・能力を存分に発揮しながら働くことにもつながります。

今回の記事を参考に、社内コミュニケーションの活性化に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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